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2型繭の持つ性質

2016年9月1日

おはようございます。稲永でございます。

今回は「2型繭の持つ性質」を紹介したいと思います。

まず初めに、虫の成長速度は「温度」・「日長」によって変化します。

大学での実験中にそれぞれ異なった温度条件と日長条件にサンプルとして

セスジスズメの幼虫を50匹ずつ入れて成長速度を調査しておりました。

成長速度が一番速いと確認できた条件は、30℃ 16L-8Dでした。

温度は真夏並みの30℃で日長が16時間明るくて、8時間暗い条件という意味です。

今はそれ以上暑いですね。野外でこれ以上ということは他のドクガ系の成長も速まり数も増えやすくなります。

もう一つの実験は野外で10日感覚で採集してそのまま野外飼育で寄生蜂が形成する黄緑色の繭と褐色の繭の発生割合と切り替わりタイミングも調査しておりました。

結果は8月中は全て黄緑色繭で9月中旬になるにつれて褐色繭の割合が増えて10月に入ることにはほぼ全てが褐色繭へと切り替わりました。

なぜこのように切り替わるかと説明しますと、黄緑色繭は「非休眠繭」といって繭の中で幼虫が成長し成虫となって普通に出てきます。

一方、褐色繭は「休眠繭」といって繭のまま秋・冬を越えるものです。

休眠繭

なぜ秋・冬を越えるために色まで変化させるのか? 根拠は特にありませんが落ち葉などに紛れて捕食者に襲われないように擬態をしている可能性があります。

そして、冬を越してまた繭から成虫が出てくるという生活をしています。

今回はこれまでです。次回は名前は似ているが種類が違う虫を紹介したいと思います。

次回「種類の違う虫 ハンミョウ編」 また見てください。 ノシ

 

 

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